SDカードという小さい記録メディア。
タブレットを車載アイテムにするにあたって、注目したのが外部記録メディアの「マイクロSDカード」というアイテムです。
親指の爪くらいの大きさのこのメディアに2ギガバイト~512ギガバイトの容量があります。
例えば、128ギガバイトモデル。
これはブルーレイディスク(25GB)約5枚分の容量に当たります。
DVDディスク(4.7GB)なら約27枚分の容量です!
CDディスク(700MB)だと、なんと182枚分にもなってしまいます。
こんな小さいのにDVD27枚分って!ちょっと信じられないよね!この大きさから言って驚きだよね!
一体、どうなってるんだろうね?
SDカード構造と仕組み
SDカードはどのような仕組みでそのデータを書き込み、読み込み、消去が行われるのでしょうか?
SDカードの内部構造はこのようになっています。
データ書き込みの流れ
1.書き込みデータ信号
2.コントローラーでデータを制御して振り分けられる
3.メモリーチップの記憶媒体であるセルに電流が流れる
4.コントロールゲート(電圧制御電極)に20V程度の電圧をかけ電子をトンネル酸化膜を通してフローティングゲートに移動させる
5.移動した状態で電圧をゼロにして電子がフローティングゲートに移動したままの状態にする
6.電流が流れることで電荷が移動する(信号0) 電流が流れないことで電荷が移動しない(信号1)
7.(信号0)と(信号1)の書き込みによりデータを保管する
データ読み込みの流れ
1.コントロールゲートに5V程度の電圧をかける
2.フローティングゲートに電子があればソース(処理をする前の元データ)からドレイン(排出)には電流が流れない。
フローティングゲートに電子がなければソース(処理をする前の元データ)からドレイン(排出)に電流が流れる。
3.この事によりこのセルが0か1、どちらの信号を持っているかの判断をします。
データ消去の流れ
消去する場合は電子を移動させるためにコントロールゲート以外に20Vの電圧をかけるそうして移動していた電子を元に戻すことでデータが消去されます。
SDカード 種類
種類SDカードには様々な種類があります。
・凡庸性の高いタイプ
・ハイスピードタイプ
・大容量タイプ
SDカードには3種類の大きさがあります
・SDカード 幅24mm×高さ32mm×厚さ2.1mm
・miniSDカード 幅20mm×高さ21.5mm×厚さ1.4mm
・microSDカード 幅15mm×高さ11mm×厚さ1mm
SDカードはどちらかというと大きめの機器であるデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、パソコン、テレビ、プリンタなどに使用されます。
microSDカードはどちらかというと小さめの機器であるスマートフォン、タブレット、携帯電話、デジタルオーディオプレイヤーなどに使用されます。
miniSDカードは大きさ的に上記2つの中間に位置しています。
携帯電話などの端末で使われていましたが最近はよりサイズの小さいmicroSDカードの方が普及しているようです。
SD名称 記憶容量
・SD 2Gバイト以下
・SDHC(SD High Capacity )4Gバイト、8Gバイト、16Gバイト、32Gバイト
・SDXC(SD eXtended Capacity)64Gバイト以上から512Gバイト以下
使用する機器側がどの規格に対応しているかによって使用できるSDカードを選択しなければならないので注意が必要です。
SDは凡庸タイプで、あらゆる規格で使用できるのに対して、SDHCはSDHCかSDXC対応機器にしか使えず、さらにSDXCはSDXC対応機器にしか使えません。
データ転送モード 最大転送速度
・DS:Default Speed 12.5Mバイト/秒
・HS:High Speed 25Mバイト/秒
・UHS-I:Ultra High Speed1 104Mバイト/秒
スピードクラス 最低書き込み保証転送速度
・Class 2 最低保障速度 2Mバイト/秒
・Class 4 最低保障速度 4Mバイト/秒
・Class 6 最低保障速度 6Mバイト/秒
・Class 10最低保障速度 10Mバイト/秒
カードの書き込みスピード、転送速度は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラの高性能化によりこれらで使用するには必要不可欠です。
カメラの性能をフルに生かすためにSDカードの性能も高いものが求められます。
使用する機器側に記載されている対応速度に合わせたカードを選択しましょう。
何が何だかわかんないよ!
取りあえず、表示されている記号と数字だけでも理解した方がいいな!
これからのSDカード
SDカードはこれからも進化を続けるのでしょうか?
SDカードの規格策定をおこなうSDアソシエーションはもうすでに次世代のSDカード規格「SD7.0」を発表しています。
その内容は
「容量128TB(テラバイト1TB=1000GB)」
「最大転送985MB/秒の高速転送」
というものです。
大容量に、しかも高速に進化していくのは消費者にとってはうれしい事です。
しかし、技術の進歩というものはもうすでに普通の生活をしている人たちの想像をはるかに超えているところにあるのかもしれませんね。